熱中症について

熱中症について

熱中症とは?

熱中症とは、”暑さ”によって引き起こされる、様々な体の不調であり、めまい感、疲労感、虚脱感、頭重感(頭痛)、失神、吐き気、嘔吐、けいれんなど様々な症状をひきおこします。最悪、死に至るケースもあり、梅雨、夏は特に気を付けなければいけません。
熱中症というと、暑い環境、強い日差しで起こると思われているようですが、最近では夜間の室内からでも救急病院に搬送されるケースもあり、室内だから、夜だから安心ということではありません。特に乳児や高齢者は注意が必要です。

熱中症予防?

規則正しい生活、十分な睡眠、まめな水分補給、帽子などの日よけを心がけるように。
熱帯夜で睡眠が浅い場合も熱中症をおこしやすい状態と考えてください。
今頃は電気の消費に気を使っているご家庭も多いと思います。そのためか熱中症で病院に運ばれるお年寄りが増えているようです。
お年寄り、乳児のいるご家庭は節電はほどほどにしておいてください。クーラーの設定温度は28度前後がいいと言われていますが外気温が高ければもっと低い設定でも大丈夫です。さじ加減が少し難しいのですが、大人がはっきりと涼しいと感じるのは少し冷えすぎと思っていただければいいと思います。

熱中症対処法

  1. 涼しいところに運び、足を高くして寝かせる
  2. 水分を飲ませる(塩分入りが好ましい、下記ORS参考)
  3. 体温を下げる…
    • 手足や全身に水をかける
    • ぬれタオルを首筋や脇の下に当てる
    • うちわで扇ぐ
    • 霧吹きで身体に水分を吹きかける
  4. 氷を脇や股に挟んで、熱を放散させる

こういう時は病院へ

  1. くちびるがカサカサになり、皮膚がしわしわになっている時は脱水が進んでいる状態です。
    水分がとれないのなら急いで病院へいくべきです。
  2. 水分を摂らせても自分の足で歩けない、寝たきりが続く状態。
  3. 痙攣、失神、意識がおかしいなどは危険な状態です。急いで病院へいきましょう。

症状が軽くて水分が摂取出来る時はあわてることはありません。

発熱、下痢、嘔吐、熱中症などの水分補給は何をあげればいい?

下記のレシピがORSといって日本語に訳すと経口補液となります。口から飲む点滴と思ってください。
おいしい飲み物ではありませんが脱水時の水分補給としては世界的に一般的なものです。
私がアフガニスタン難民治療をしていたころはこのORSで多くの子供を救うことができました。

水500ml + 食塩1g + 砂糖20g + レモンかグレープフルーツ果汁適量

500mlのペットボトルに材料を入れシェイクすると簡単です。
結構塩味がきつくなるので果汁の量で調節してください。

スポーツ飲料、イオン飲料はだめなの?

汗をかいた時のスポーツ飲料はもはや日本の常識になっています。 しかし以前より胃腸炎、熱中症などの脱水時のスポーツ飲料は問題になっていました。というのはスポーツ飲料は味を良くするために多量の糖分が含まれています。この糖分が腸に負担をかけ下痢を悪くしたり、常用すれば虫歯、肥満にも影響します。最近は「ペットボトル症候群」という言葉も生まれています。 糖分の多さと同様に塩分が少ないのもお勧めできない理由です。汗には塩分が多く含まれています。失った塩分をじゅうぶんに補充できなければ脱水時の水分補給としてはあまり意味がありません。 かといってスポーツ飲料がすべてにおいて脱水に不向きということではありません。子供は味に敏感です。年齢が低ければなおさらです。脱水に一番効くといっても飲んでくれなければ全く意味がありません。最初にORSを飲ませてみて、飲んでくれないのならスポーツ飲料でもやむを得ないでしょう。ただし、スポーツ飲料を常用するという行為はやめるべきです。